太陽光発電を設置してから数年たつと、「以前より発電量が下がっている気がする」「晴れているのに思ったほど発電していない」と感じることがあります。
太陽光パネルは屋外で長く使う設備です。
雨風や紫外線、砂ぼこり、鳥のフン、落ち葉、積雪などの影響を受けるため、設置したまま何もしなくてよいわけではありません。
発電量を維持し、安全に使い続けるためには、定期的な点検が重要です。
この記事では、太陽光パネルの点検が必要な理由や点検で確認する項目、頻度の目安、自分で確認できる範囲、専門業者に依頼するメリットを解説します。
太陽光パネルの点検を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
太陽光パネルの点検が必要な理由
太陽光パネルの点検は、発電量の低下や設備の異常を早めに見つけるために行います。
小さな不具合を放置すると、売電収益や電気代削減効果に影響するだけでなく、故障や安全面のリスクにつながる場合もあるからです。
ここでは太陽光パネルの点検が必要な主な理由を解説します。
発電量の低下を早く見つけるため
太陽光パネルは、汚れや影、機器の劣化によって発電量が下がることがあります。
たとえば、パネル表面に鳥のフンや砂ぼこりが付着すると、光が十分に当たらず、本来の発電性能を発揮しにくくなります。
また、パワーコンディショナーや配線まわりに異常があると、発電した電気をうまく変換・送電できないこともあります。
せっかく設置した太陽光パネルを効率よく活用するためには点検が欠かせません。
故障や安全面のリスクを防ぐため
太陽光発電の設備は電気を扱う設備です。
ケーブルの傷みや接続部分のゆるみ、機器の劣化などを放置すると、漏電や発熱、機器故障につながるおそれがあります。
特に、地上設置の設備では雑草が伸びてパネルに影を作ったり、配線や機器の近くに可燃物が増えたりすることもあります。
見た目には大きな問題がなくても、内部で不具合が進んでいるケースがあるため、専門的な点検が役立ちます。
長く使うほど確認が重要になるため
太陽光パネルは長期間使える設備ですが、年数がたっても性能がまったく変わらないわけではありません。
屋外に設置されている以上、経年劣化や自然災害の影響は避けられません。
設置から数年が経過している場合や、これまで点検をほとんどしていない場合は、一度設備全体の状態を確認しておくと安心です。
太陽光パネルの点検で確認する主な項目

太陽光パネルの点検では、パネル表面だけを見るわけではありません。
発電に関わる機器や配線、架台、周辺環境まで確認することで、発電量低下や故障の原因を探ります。
ここでは点検で確認する主な項目を見ていきましょう。
パネルの汚れ・割れ・変色
まず確認したいのが、太陽光パネルの表面です。
鳥のフンや花粉、黄砂、落ち葉、水垢などの汚れが付いていないかを確認します。
汚れが一部分に集中すると、その部分だけ発電しにくくなり、発熱の原因になることもあるからです。
また、パネルの割れや変色、焦げたような跡がないかも重要です。
小さなひび割れでも、雨水の侵入や発電性能の低下につながる場合があります。
架台やボルトのゆるみ・サビ
パネルを支えている架台や固定金具も点検対象です。
ボルトがゆるんでいたり、金具にサビが出ていたりすると、強風や地震の際にトラブルが起こる可能性があります。
屋根上や屋外に設置された設備は、雨風の影響を受け続けていることが多く、見えにくい部分ほど劣化に気づきにくいため、専門業者による確認が必要です。
配線・接続箱・パワーコンディショナー
太陽光発電では、パネルで作った電気を配線や機器を通して使える形に変えます。
そのため、ケーブルの劣化、接続箱の異常、パワーコンディショナーのエラー表示なども確認します。
パワーコンディショナーは、発電した直流の電気を家庭や施設で使える交流の電気に変える機器です。
発電量が急に下がったときは、パネルではなくパワーコンディショナー側に原因があるケースもあります。
発電量データや遠隔監視の確認
発電量の推移を見ることも点検の一つです。
前月や前年同月と比べて発電量が大きく下がっていないか、天候を考えても不自然な変化がないかを確認します。
遠隔監視システムを導入している場合は、異常を早く把握しやすくなります。
ただし、汚れや草木の影、架台のゆるみなど、現地で見なければ分からない異常もあるため、データ確認と現地点検を組み合わせることが大切です。
太陽光パネルの点検の頻度の目安
太陽光パネルの点検頻度は、設備の規模や設置場所、使用年数によって変わります。
住宅用と産業用では求められる管理の考え方も異なるため、自分の設備に合った頻度で確認しましょう。
参考:資源エネルギー庁『改正FIT法による制度改正について』
住宅用・低圧設備は定期点検を習慣化する
住宅用や小規模な低圧設備でも、発電量や設備の状態を定期的に確認することが大切です。
FIT認定を受けた設備では保守点検・維持管理計画の策定が求められ、10kW以上50kW未満の設備では電気事業法上の届出や技術基準への適合維持も関係します。
日常的な確認に加え、必要に応じて専門業者の点検を受けると安心です。
法律上の扱いは設備規模によって異なりますが、「義務かどうか」だけで判断せず、発電量と安全性を守るための管理として考えるようにしましょう。
50kW以上の設備は保安管理も重要
50kW以上、または高圧設備と電気的に接続している太陽光発電設備は、自家用電気工作物として扱われます。
技術基準に適合するよう維持することに加え、保安規程の届出や電気主任技術者の選任・届出などが必要です。
設備条件によっては、承認を受けて保安管理業務を外部委託できる場合もあります。
工場や事業用地、太陽光発電所などで運用している場合は、法令や保安管理の内容を確認したうえで、定期的な点検体制を整える必要があります。
台風・大雪・地震の後は臨時点検も検討する
定期点検とは別に、台風、大雪、地震の後は臨時点検を検討しましょう。
パネルのズレや架台のゆるみ、配線の損傷、落下物による破損などが起きている可能性があります。
屋根上に太陽光パネルが設置されている場合、無理に自分で確認するのは危険です。
見える範囲で異常を感じたときや、発電量が急に落ちたときは、専門業者へ相談するようにしましょう。
太陽光パネルの点検は自分でできる?
目に見える範囲の日常的な確認であれば、自分でできることもあります。
ただし、屋根に上がる作業や電気測定、機器の分解を伴う作業は危険です。
自分で確認する範囲と、業者に任せる範囲を分けて考えましょう。
自分で確認できるのは発電量と見える範囲
自分でできる確認として、下記のようなことが挙げられます。
- 発電モニターの数値を見る
- 前年同月の発電量と比べる
- パワーコンディショナーにエラーが出ていないか確認する
また、地上から見える範囲で、パネルに大きな汚れや落ち葉がないかを確認することもできます。
異音や焦げたようなにおいがある場合は、使用を続けず、すぐに専門業者へ相談してください。
屋根上の点検や清掃は専門業者に任せる
屋根上の太陽光パネルを自分で点検・清掃するのはやめましょう。
転落の危険があるだけでなく、誤った洗浄方法でパネルを傷つける可能性があります。
また、太陽光発電設備は電気を扱うため、感電リスクもあります。
水を使った清掃や配線まわりの確認は、知識と装備を持つ専門業者に任せるのが安全です。
太陽光パネルの点検やメンテナンスを業者に依頼するメリット

専門業者に点検を依頼すると、見た目では分からない異常まで確認しやすくなります。
結果を記録として残せるため、設備の状態を把握しやすくなる点もメリットです。
発電量が下がったとき、原因は一つとは限りません。
パネルの汚れや影、機器の劣化、配線の異常、パワーコンディショナーの不具合など、複数の要因が関係していることもあります。
専門業者であれば、現地の状況や測定結果をもとに、どこに問題があるのかを確認できます。
原因が分かれば、洗浄で改善できるのか、部品交換が必要なのか、今後の対応も判断しやすくなります。
太陽光パネルの点検・メンテナンス業者を選ぶポイント
太陽光パネルの点検を依頼するときは、費用の安さだけで決めないことが大切です。
見積もりを依頼するときは、パネルや架台、配線、パワーコンディショナー、周辺環境など、どこまで確認してもらえるのかを確認しましょう。
また、清掃や修理、草刈り、緊急対応は別料金になる場合もあります。
費用だけを比べるのではなく、点検内容と報告の有無まで見て判断することが大切です。
加えて、電気設備を扱うため、電気工事士などの資格や太陽光発電のメンテナンス実績があるかも確認したいポイントです。
点検の結果や今後の運用方法などを分かりやすく説明してくれる業者だと、安心して任せることができます。
業者を選ぶポイントについては、以下の記事で詳しく紹介していますので、合わせてご覧ください。
太陽光発電のメンテナンス業者の選び方と依頼前に確認したいポイント
太陽光パネルの定期点検で発電量と安全性を守ろう!

太陽光パネルの点検は、発電量を維持し、安全に設備を使い続けるために欠かせない管理です。
日常的には発電量やエラー表示を確認し、異常を感じたときや設置から年数が経過している場合は、専門業者による点検を検討しましょう。
汚れや小さな不具合は、早く見つけるほど対応しやすくなります。
「シミュレーションより発電量が少ない」「晴れているのに発電量が伸びない」「売電量が年々下がっている」といった悩みは、パネルの汚れや設備の不具合が関係している場合があります。
現地の状態を確認することで、改善の方向性を見つけやすくなるでしょう。
太陽光パネルの発電量低下や売電量の減少に悩んでいる場合は、ディール・アディクトへ気軽にご相談ください。
設置業者が廃業してしまい、誰に相談すればよいか分からない場合でも相談可能です。