太陽光発電を設置して数年たつと、「どのくらいの頻度でメンテナンスをすればよいのか」「発電量が少し下がっている気がするけれど、点検を頼むべきなのか」と迷う方は少なくありません。
太陽光発電は、屋外で長く使う設備です。
パネルは丈夫に作られていますが、雨風や紫外線、台風、積雪、鳥のふん、落ち葉、雑草などの影響を受け続けます。
また、発電した電気を使える形に変えるパワーコンディショナも、年数とともに不具合が起こることがあります。
大切なのは、壊れてから直すのではなく、発電量が大きく落ちる前に状態を確認することです。
太陽光発電のメンテナンス頻度は、住宅用か事業用か、設備の大きさ、設置環境によって変わります。
この記事では、点検の目安と、定期点検を待たずに相談したほうがよいタイミングを解説します。
太陽光発電のメンテナンス頻度は設備規模で変わる
太陽光発電のメンテナンス頻度は、すべての設備で同じではありません。
一般住宅に設置されている小規模な設備と、工場や事業所などに設置されている大きな設備では、確認すべき内容や管理の考え方が異なります。
まずは、自分の設備がどの区分に近いのかを知ることが大切です。
住宅用・低圧の太陽光発電は4年に1回以上が目安
住宅用や小規模な事業所など、50kW未満の太陽光発電では、専門業者による定期点検は4年に1回以上がひとつの目安です。
住宅用の場合は、設置後1年目に初期の状態を確認し、その後は4年に1度の点検が推奨されています。
ただし、4年に1回点検すれば、それ以外の期間は何もしなくてよいという意味ではありません。
晴れの日が続いているのに発電量が急に下がった、前年の同じ月と比べて明らかに発電量が少ないといった変化がある場合は、定期点検の時期を待たずに相談したほうが安心です。
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50kW以上の太陽光発電はより細かな管理が必要
50kW以上2000kW未満の高圧連系の太陽光発電は、住宅用よりも設備規模が大きく、より細かな管理が必要になります。
そのため、受変電設備やパネル、パワーコンディショナなどを、より短い間隔で確認する必要があります。
受変電設備とは、電気を安全に受けたり送ったりするための設備です。
発電量が多い分、不具合が起きたときの影響も大きくなります。
事業用の太陽光発電を所有している場合は、点検記録や発電量の推移を見ながら、計画的にメンテナンスを行いましょう。
太陽光発電のメンテナンス頻度を決める3つの判断軸

点検の頻度は、年数だけで決めると見落としが出ることがあります。
設備の状態は、設置年数、発電量の変化、設置環境によって変わるためです。
ここでは、メンテナンス頻度を考えるときに確認したい3つの視点を紹介します。
① 設置からの年数で考える
設置直後は問題なく動いていても、年数がたつにつれて部品の劣化や接続部分のゆるみ、パワーコンディショナの不具合などが起こることがあります。
設置後1年目は、施工後の状態や初期不良がないかを確認する大切な時期です。
その後は4年ごとを目安にしながら、9年目や10年目など保証期間の切り替わりに合わせて点検を検討するとよいでしょう。
② 発電量の変化で考える
太陽光発電のメンテナンス頻度を考えるうえで、日ごろの発電量の確認は欠かせません。
発電量はパネルの汚れ、配線の不具合、パワーコンディショナの異常、周囲の影などによって変化します。
毎月の発電量を確認し、前年同月と比べてみると、異変に気づきやすくなります。
天候による差はありますが、晴れた日が多いのに発電量が大きく落ちている場合は、何らかの不具合が隠れている可能性があります。
③ 設置環境で考える
同じ年数が経過した設備でも、設置環境によって劣化や汚れの進み方は変わります。
海に近い地域では塩分の影響を受けやすく、山間部では落ち葉や積雪、鳥獣による影響が出ることがあります。
地面に設置している太陽光発電では、雑草が伸びてパネルに影を作ることもあります。
台風が多い地域、積雪がある地域、黄砂や花粉が多い地域では、基本の点検頻度に加えて、必要に応じた確認を行うことが大切です。
定期点検とは別に行いたい日常チェック
専門業者による点検は必要ですが、所有者が日常的に確認できることもあります。
難しい作業をする必要はありません。
見える範囲の変化を把握しておくことが、早期発見につながります。
ここでは自分で行える簡単なチェックを紹介します。
月1回は発電量を確認する
発電モニターや売電量の明細を見て、月ごとの発電量を確認しましょう。
毎日細かく見る必要はありませんが、月1回程度は前年の同じ時期と比べておくと安心です。
天候によって発電量は変わるため、少しの増減だけで故障と決めつける必要はありません。
ただし、同じ季節なのに大きく下がっている、晴天時でも発電が弱いと感じる場合は、点検を検討するサインです。
パワーコンディショナの表示を確認する
パワーコンディショナは、太陽光パネルで作った電気を使える形に変える機器です。
エラーの表示や異音、異臭、停止などがあればすぐに点検を検討しましょう。
エラーが出ているのに放置すると、発電できない期間が長くなることがあります。
表示内容がわからない場合は、無理に操作せず、メーカーや専門業者に相談するのがおすすめです。
メンテナンス頻度を増やしたほうがよいタイミング
太陽光発電の点検は、決まった時期だけでなく、状況に応じて前倒しすることも大切です。
特に、自然災害のあとや発電量の急な低下がある場合は、早めの確認が安心につながります。
ここではメンテナンスの頻度を増やした方が良いタイミングを解説します。
台風・地震・大雪のあと
台風や地震、大雪のあとは、パネルのズレや架台のゆるみ、配線の損傷、飛来物による破損などが起こることがあります。
見た目では大きな変化がなくても、発電量に影響が出ている場合もあります。
災害後に発電量が下がった、異音がする、パワーコンディショナにエラーが出た場合は、早めに点検を依頼しましょう。
発電量や売電量が急に下がったとき
発電量や売電量が急に下がったときは、汚れだけが原因とは限りません。
パネルの一部不良、配線の接続不良、パワーコンディショナの停止、周辺環境の変化など、複数の原因が考えられます。
原因を決めつけて自分で作業するより、測定機器を使って確認してもらうほうが確実です。早く原因がわかれば、発電ロスを抑えやすくなります。
太陽光発電のメンテナンスで気を付けてほしいこと
太陽光発電のメンテナンスについては、「点検が義務化された」「無料点検を受けないと危ない」など、不安をあおる案内を受けることもあります。
太陽光発電の保守点検や維持管理は、設備を安全に使うために重要です。
ただし、必要な内容や対象は設備によって異なります。
定期的な点検は大切ですが、すぐに契約する必要があるとは限りません。
訪問業者から「点検が義務化された」と言われた場合でも、その場で契約せず、まずは自分の設備に本当に必要な点検かを確認しましょう。
複数社に相談し、点検内容や費用、対応範囲を比べることも大切です。
太陽光発電のメンテナンス頻度に迷ったら専門業者へ相談を
太陽光発電のメンテナンス頻度は、設備規模や設置年数、発電量の変化、周辺環境によって変わります。
目安だけを見て判断するのではなく、自分の設備の状態に合わせて考えることが大切です。
住宅用や50kW未満の設備では、4年に1回以上の定期点検が目安になります。
50kW以上の設備では、さらに細かな管理が必要です。
加えて、台風や地震、大雪のあと、発電量や売電量が急に下がったときは、定期点検の時期を待たずに確認しましょう。
ディール・アディクトでは、太陽光発電設備の定期点検やメンテナンス、パネル洗浄、発電量低下の確認などに対応しています。
設置業者に連絡が取れない場合や、長期間点検していない設備についてもご相談ください。
太陽光発電は、設置して終わりではありません。
適切な頻度で状態を確認し、発電量を守ることが、長く安定して使い続けるための大切なポイントといえます。